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2025.4.4

Behind The CASE:Shigehiro Kadena

Shigehiro Kadena

Behind the CASE
Carpenter's WorkShop
嘉手納 重広|Shigehiro Kadena

木工作家 嘉手納重広の個展は今回で第7回を迎えました。CIBONE CASEの誕生とともに始まり、その歴史とともに続いているともいえる彼の進化をその記録を振り返りながら紐解きます。

Shigehiro Kadena

嘉手納重広

沖縄県生まれ。23歳で木工に触れ、今に至る。
現在は東京を拠点に活動を行い、ギャラリーを中心に各地で個展を開催。

Shigehiro Kadena
Shigehiro Kadena
Shigehiro Kadena
Shigehiro Kadena
Shigehiro Kadena
Shigehiro Kadena

CASE: 07
non structure

私たちが嘉手納の作品と出会ったのはおよそ7年前。non structure と名付けた通り、当時、彼の木工表現はスチールのパーツと組み合わせていくためのまさに”パーツ”をであり、その2つをつなげる磁石が見えない構造体となり、作品を形作っていました。いわゆるハンドクラフトの要素はまだ少なく、自然科学である磁力を用いたオブジェクト、という認識も強いものでした。
そのパーツを足したり、重ねてみたり、位置を変えてみたり、それはまるで子どもがある現象を覚え、それに夢中になる様子にも見えました。

Exhibiton Archives

Shigehiro Kadena

CASE: 18
The fine line between a genius and a madness

第2回目の個展。今思えば我々がつけた展示タイトルも相当尖った表現であったと思います。
同時に、少なくとも私は素直に浮かんだ言葉がそれでした。この回から個展に向けて、彼のアトリエで打ち合わせを事前に行うことを始めました。
幾多にも転がる、パーツの数々を組み上げては、壊し、またその繰り返しを行い、私たちはともにイメージを膨らませていきました。
当時の彼はまさしく、日々掻き立てられるように正解を望むことなくパーツを生み出し、見たことのない美しさというとても抽象的な表現を目指し、実験を繰り返していたのです。

Exhibiton Archives

Shigehiro Kadena

CASE: 28
Floating Arcs in the air

まさに磁力という自然科学をままにするために、挑戦を続けていたのではないでしょうか。いかに、重力に抗い、まだ見ぬ造形をつくることができるのか。
そのさまは、子供の成長と照らし合わせれば、いうなれば反抗期。作品の特性として、多くを受け取り側に委ねるようなスタイルは、自身の作品制作への葛藤もうかがえる、自他に向けて挑戦的な展示だったといえます。
そしてこの翌年から、まだ記憶に新しいパンデミックが始まるのです。

Exhibiton Archives

Shigehiro Kadena

CASE: 35
mother

時代は一変しました。作り手の立場も、消費者の心境も、モノの価値も。
タイトルはmother。
今思うと、わたしたちも、嘉手納自身も、どこか求めていたことなのかもしれません。

嘉手納の作品の木工表現に進化が見えました。
一つ一つのパーツ、という作品構成上の捉え方は変わらないのですが、一つ一つの造形に不明瞭な意志を感じました。パーツ一つ一つにも個性が与えられました。
折しも、社会が下を向いてしまいがちであったあの時期に、新しい命が芽吹く感覚がありました。

Exhibiton Archives

Shigehiro Kadena

CASE: 43
eden

すると、作品がどこか今にも動き出しそうな生命体に見えたことは覚えています。
ステイトメントにも、”まさに進化の過程を見ているようだ”と書かせていただきました。
この時代、社会と遮断されてしまいそうな恐怖心、冷たくソリッドなコミュニケーションに様変わりする世界において、
この地球が何度も生物の歴史をリセットしたかのように、新しい生命体を通して、前を向くきっかけを彼が作り与えたように感じました。

Exhibiton Archives

Shigehiro Kadena

CASE: 55
RAW POWER

そして6回目の個展。
私たちは、まさに彼との展示を通して、一人の作家の進化の過程を辿っていたということを実感いたしました。
磁力という自然科学は、あくまで表現活動における手段であり、本質はそこではない。
当時も書かせていただいた、彼の作品の特性として、最終的に受け手の感性に委ねる”未完成の完成体”という事実は今も変わりません。
ただ、そこには本人の枷が外れたかのような絶対的な自由表現が存在します。作品一つ一つに込められた強い意志があります。

Exhibiton Archives

Shigehiro Kadena

そして2年後、わたしたちも、その変化を待ち望んでいるのです。今回7回目のタイトルは、「Carpenter’sWorkShop」。
私たちはタイトルに恣意的にコンセプトを込める必要はなくなったのかもしれません。
彼はようやく”自身の作業場”を得たのですから。

Behind The CASE

人と物をつなぐ空間、CIBONE CASE。

大切な誰か、特別な日常への想いが詰まった箱であり、そこに並べられた物によって新たな感情を引き出す糸口にもなる空間。人、物、文化、時代とのコミュニケーションを生む、日常とは少し異なる時間、空間、感覚を経験できる場所です。

国内外のクリエイターのプロダクトや現代の日本のものづくりなど、ジャンルにとらわれず自由な切り口で集められた独自の魅力を放つ物たち。その物の持つストーリーや、作り手によって込められた想いをご紹介していきます。

CIBONE CASE

104-0061 東京都中央区銀座6-10-1
GINZA SIX 4F

OPEN 10:30-20:30
TEL 03-5537-3101

Shigehiro Kadena

> PRESS お問い合わせ (株式会社ウェルカム CIBONE広報担当)